2023.06.30 【カーエンターテインメント特集】パナソニックオートモーティブシステムズ フローティング大画面ナビに力
デザインにこだわるF1Xシリーズ(N-BOX装着例)
コンテンツ遠隔視聴などエンタメ機能を大幅強化
パナソニック オートモーティブシステムズは、ダッシュボードからディスプレーが浮き出るフローティング構造を採用したカーナビゲーションシステムをいち早く開発し、車種を問わず9V型以上の大画面モニターを装着できるフローティングナビという分野を築いた。夏商戦に向け、業界の先駆者としてフローティング大画面ナビの魅力を伝えていく。
純正ナビでも大画面化が進む中、新型車だけでなく既販車にも車種を問わず9V型以上の大画面ナビを装着できるようにしたのが主力AVナビ「ストラーダ」F1シリーズだ。2016年に業界に先駆けて9V型モデルを発売し、毎年性能を進化させてきた。
20年に業界で初めて10V型有機ELディスプレーを採用し、21年はプラットフォームを刷新しスマートフォンのように操作できるようにした。最新の上位機は、10V型有機ELディスプレーはそのままにエンターテインメント機能を大幅に強化している。
F1シリーズは、10V型の大画面でありながら取り付けられる車種が豊富なのが特徴。16年の発売時に144車種だった装着対応車種数は現在500車種以上になった。コネクテッドモビリティプロダクツBU事業企画部・渡邉洋部長は「市場に出ている車種の8割から9割に装着できる」と話す。
デザインにもこだわっている。「ディスプレーがダッシュボードから浮き出る構造のため、画面の浮遊感を重視した」(渡邉部長)といい、画面前面にはボタンやロゴを配置していないほか、有機ELのF1Xシリーズは狭額縁を実現した。独自のヒンジ構造で振動に強いだけでなく前後左右の角度調整と奥行き調整もできる。有機ELは西日などの光が当たっても非常に見やすく「液晶にはない強み」とみる。
細部へのこだわりが高く評価され装着車種の裾野も広い。新型車だけでなく既販車への大画面装着を提案してきたこともあり、現在は約6割が既販車への装着だという。他社モデルからの買い替えも多い。人気のトヨタ・ハイエースやホンダ・N-BOXなどの装着も増えている。
最新モデルはエンターテインメント機能を大幅に強化。これまでは業界で唯一のブルーレイ再生機能が特徴になっていたが、最新モデルは自宅のレコーダーとインターネット接続しテレビ番組や録画コンテンツを遠隔で視聴できるようにした。専用のスマートフォンアプリを開発したことで簡単に接続でき、録画番組だけでなくBSやCS放送もリアルタイムで視聴できる。
大画面でエンターテインメント機能が強化されたことからキャンピングカーなどへの装着も増えてきた。今年はキャンピングカーのイベントをはじめリアルイベントへの出展を進め実機を体験してもらうようにしている。
夏商戦に向けてはF1シリーズとともに、ポータブルナビ「ゴリラ」の最新モデルも訴求していく。渡邉部長は「根強いファンに向けゴリラをアピールするとともに、フローティングモデルを高付加価値モデルとして訴求したい」と話す。
ストラーダは今年、生誕20周年を迎えた。スペシャルサイトを公開し、オリジナルキャラクターのストラーダ20周年アンバサダー「ミチカ」とともに盛り上げていく計画だ。