2023.07.11 【家電総合特集】理美容家電

男性向けも充実の商品群

肌ケア製品などが拡充

男性ユーザーにアピールも

 コロナ禍で、マスク生活になった影響で、ヒゲをそる必要性を感じなくなった人が増え、シェーバー市場に大きな影響を与えた。一方で、マスクによる肌荒れなどで肌のケアができる製品に注目が集まった。理美容家電は、コロナ禍で市場が大きく変化した。

 理美容家電の重要な項目の一つ、肌ケア製品は、スチーマーや美顔器などさまざまあり、組み合わせて使用することでより効果が得られると、複数製品を所有するユーザーも多い。

 自宅で手軽にケアができるとして注目を集めたスチーマー。化粧水ミストとナノサイズの温スチームでダブル保湿ができるものや、ハンディータイプでいつでもどこでも使用できるものなど、用途に合わせてユーザーが選択できるラインアップがそろう。

 低周波を使用したブラシ型の美容機器は、約20万円という高価格ながらSNSや口コミで評判が広がり、トレンド化した。

 AI(人工知能)を搭載した美顔器も登場した。スキンケア化粧品に合わせて最適な波形をつくり、肌に成分を浸透させる。

 価格問わず、機能重視で購入する人が多く、その傾向は今後も続きそうだ。

 これまで美容家電は、女性をターゲットにしたものが主で、販促もピンクが使われたPOPなどが多かった。現在は、ジェンダーレス化が進み、性別問わず訴求するメーカーや販売店が増えた。

 量販店の売り場担当者は「男性でも入りやすい売り場にしてほしいという声を受けて、売り場を見直した。性別を問わず、買い物しやすい空間を目指した」と話す。

 男性が主に使用するシェーバーは、肌への負担を軽減したものだけでなく、ヘッドにイオンプレートを搭載したものや、ヘッドを交換することで美顔器にもなるものが登場。

 あえて「男の人気美容家電」とPOPをつり下げ、美容家電に興味はあったが手に取る機会がなかった男性ユーザーにアピールする。

 日焼けをしやすい夏は、肌ケアへの需要がより高まる。

 さらに、薄着になることから、ムダ毛ケアに関連する製品は、販売店でも売り場を拡大している。

 毛を抜く脱毛器をはじめ、フラッシュやレーザーなどの光を当ててムダ毛を目立たなくするものなどタイプも豊富。風呂場で使用できる防水機能や、VIOやヒゲなど太い毛にも対応したものなど機能もさまざまだ。

 行動制限がない久々の夏、理美容製品に期待がかかる。