2023.07.11 【家電総合特集】掃除機
軽量で使い勝手の良いコードレススティック掃除機の需要が拡大している
コードレススティック型に関心
軽量でハイパワーなど
掃除機は、コロナ禍で在宅時間が増え、掃除の頻度が高まったことから順調に需要が伸びている。アフターコロナの状況を迎えて生活スタイルにも変化が現れているが、コロナ禍で浸透した清潔・快適意識は、依然として根強い。
昨年度は掃除機の販売が好調に推移した。これは、掃除の頻度が増え、清潔意識が強く、順調に市場が拡大したことによる。
掃除の負担を減らすコードレススティック掃除機を中心に、今後も安定した買い替え需要が見込めそうだ。
掃除機市場では、家事負担の軽減に効果的なロボット掃除機や、取り回しに優れたコードレススティック掃除機への関心が高まっている。
コロナ禍が収束した現在もなお、室内における清潔・快適ニーズは根強く残っていることから、掃除機の買い替え需要も高まり、とりわけ、取り回しに優れ、掃除の負担が軽減されるコードレススティック掃除機の販売が拡大した。
メーカー各社も、軽量かつハイパワー、さらに静音性やデザイン性に優れたコードレススティック掃除機の商品開発に力を入れており、ユーザーニーズの掘り起こしに成功している。
掃除機市場は、コロナ禍に見舞われた2020年度に5年ぶりにプラスに転じ、前年度比11.8%増の488万4000台(日本電機工業会=JEMA調べ)と2桁伸長した。
21年度も、好調だった20年度の水準をやや上回って同1%増の493万1000台を記録。22年度はさらに需要拡大が加速し、同16.2%増の572万8000台となった。
JEMAの23年度見通しでも590万台程度と、依然高水準で推移するとの見立てだ。
コードレススティック掃除機は、掃除機全体に占める構成比が6割を超えている。かつての主流はキャニスター型掃除機(紙パック式やサイクロン掃除機)だったが、掃除機の中核商品に置き換わった。
また、性能が向上したことにより、スティック掃除機を補助的な2台目の掃除機ではなく、メインの掃除機として利用する人も増えている。今後、買い替え時にキャニスター掃除機からスティック掃除機に変更する動きが広がりそうだ。
コードレススティック掃除機では、軽量化、ハイパワー、長時間運転化はもとより、ごみ取れ性能向上、ブラシへの髪の毛の絡みにくさなどのメンテナンス性アップなど、より使い勝手を高めた商品開発を強化。夜間使用などで騒音を気にする人も多く、静音性を高める商品開発も強まっている。