2023.07.14 【電子部品技術総合特集】バイコー 月元誠士シニアアプリケーションエンジニア
月元シニアアプリケーションエンジニア
最先端技術革新に貢献
小型・高電力密度の電源モジュールに強み
バイコーはインダストリアル、AI・データセンター、自動車、航空宇宙防衛などを重点分野に、顧客の最先端の技術革新に貢献。電源コンポーネントの専業メーカーとしての高い技術とノウハウを生かし、小型、高効率、高電力密度の電源製品を提供する。
米マサチューセッツ州に本社を置き、1981年の創業以来、独自の技術力を生かした電源設計・開発を行う。
開発は米国本社で集中的に行っている。世界各国の顧客からの開発ニーズを本社にフィードバックし、地域特性を踏まえた幅広い製品開発を展開。毎年、売り上げの16~17%を研究開発投資に充てている。
同社の電源モジュールは小型で電力密度が高く、最先端分野での実績を誇る。注力する自動車向けではEV向けソリューションを開発する。最新のEVは400Vから800Vにバッテリー電圧が高まっているが、急速充電器は800Vに対応できていなかった。非絶縁型双方向DC-DCコンバーター「NBM9280」は400Vから800Vおよび逆の電圧変換が可能。800V対応の急速充電器を新たに設置することなく、既存のインフラを使用できる。
NBMシリーズは同社独自の電源パッケージング技術「ChiP(Converter housed in Package)」を採用し、小型で高効率の電源を実現。表面実装が可能で放熱性にも優れており、自動車のみならず幅広い分野の需要を満たす。
日本法人オートモーティブグループの月元誠士シニアアプリケーションエンジニアは「当社製品は特長ある技術からなるものが多く、価値を感じてくれる顧客も多い。日本には技術レベルの高い顧客が多く、顧客のニーズをしっかり捉えて当社独自の技術とつなげることが重要」と話す。
最新の開発環境を活用して独自の電源アーキテクチャー、回路、制御、パッケージの技術開発に取り組んでおり、特長のある新製品開発を目指す。