2023.07.14 【電子部品技術総合特集】TE Connectivity 白井浩史データ&デバイス事業部 アドバンスドテクノロジー シニアディレクター

白井シニアディレクター

コネクター、ハイスピード対応製品強化

224Gbps対応品も試作

 TE Connectivity(日本法人=タイコエレクトロニクスジャパン)は、コネクター・センサーのグローバルソリューションプロバイダー。日本での事業展開は60年以上にわたり、あらゆる分野で顧客に価値あるソリューションを届けてきた。

 データ&デバイスのR&Dを担当する、白井浩史アドバンスドテクノロジーシニアディレクターは「データセンターのより高いパフォーマンスを支えるハイスピード対応製品の開発を強化している。現在は112ギガbps対応製品群が立ち上がりつつあり、さらに224ギガbps対応コネクターも試作した」と話す。

 データ&デバイスでは、次世代製品として112/224ギガbps用のコネクターやケーブルアセンブリーの研究開発をテーマに掲げる。現在は56ギガbps品を量産中だが、今後は112ギガbps対応のコネクターやケーブルアセンブリー、CPUソケット、スイッチチップ向けソケットなどが徐々に立ち上がる見通し。2月の米国デザインコンでは、初めて224ギガbps対応コネクター試作品の動作デモを実施した。「今後は伝送チャンネルのソリューションとして展開していく」(白井シニアディレクター)。

 データ&デバイスはグローバルな開発体制を構築している。「開発拠点は米国、中国、日本を中心に各国に存在し、グローバル連携での開発を進めている。CPUソケットなどは日本のチームが主導的役割を果たしている」(白井シニアディレクター)という。さらに、ハイスピード系でのTEの強みについては「フルラインアップでの提案ができるのは大きなアドバンテージ。顧客に対し、パッケージソリューションを提供できる」と説明する。

 224ギガbps対応品開発では、設計を全て見直し、ケーブルのターミネーションでの信号劣化を抑制する構造設計を施すことで、いち早く試作品開発に成功した。ハイスピード系以外では、電源系コネクターやバスバーなども開発テーマに掲げる。