水稲栽培を通じて排出される温室効果ガスを削減してクレジット化――。NTTコミュニケーションズ（NTTコム）と食関連事業などを手掛けるヤンマーマルシェ（兵庫県尼崎市）は2日、NTTコムのセンサーやアプリを活用して農業生産者によるクレジット創出を支援すると発表した。

　両社は、温室効果ガスの排出削減量や吸収量をクレジットとして国が認証する制度「Jｰクレジット」を巡る取り組みで連携。環境負荷の低減と生産者の収益向上を両立する持続可能な農業モデルづくりを後押しする。

　水田から水を抜く「中干し」と呼ぶ作業の期間を延長。これにより温室効果が大きいメタンガスの排出量を削減し「カーボンクレジット」化する。

　水田にはIoTセンサーを設置し、地温や水位などの各種データを取得。そこで得られたデータは、生産者がクレジットの申請時に使うアプリに自動的に連携させる。生産者は、創出したクレジットを収益化に結び付けられるほか、環境価値を証明するクレジットの申請・認証記録をブランド米に掲示して販売できる。
（3日付電波新聞／電波新聞デジタルで詳報します）