伊藤忠商事は2日、情報システムの開発や販売を主力とする子会社の伊藤忠テクノソリューションズ（CTC）に対して、TOB（株式公開買い付け）を実施すると発表した。競争が激化するデジタルトランスフォーメーション（DX）などの事業領域で成長を追い求めるためには、伊藤忠グループの経営資源を迅速に相互活用できる体制を整える必要があると判断した。

　伊藤忠はCTCの株式の約61%を保有する筆頭株主。CTCに対して最大3876億円を投じてTOBを実施。TOBが成立した場合、CTCは上場廃止になる。

　TOBは、伊藤忠が100%出資するデジタルバリューチェーンパートナーズ合同会社が実施する。期間は3日～9月14日で、買い付け価格は1株4325円。2日の終値より10%の上乗せ幅（プレミアム）となった。

　CTCは2日、伊藤忠によるTOBに賛同する意見を表明した。