2023.08.07 【SMT/SMD特集】KOA 生産現場での課題解決、生産効率向上の製品開発

MWSシリーズ

 KOAは、生産現場での課題を解消して生産効率の向上に寄与する製品の開発に力を入れている。

 省人化や高効率生産などを目的とした超スマート社会の実現に向け、機器の多機能化、高性能化が進展。一方で生産現場では、少子高齢化による担い手不足や製造工程の複雑化といった課題を抱えているだけでなく、環境に配慮した生産活動も求められ、今まで以上に生産効率を上げる必要がある。

 生産現場では面実装部品やリード付き部品の混載で実装方法を統一できず、効率が上がらないという課題がある。この課題に対し、同社のモールド形巻線抵抗器MWSシリーズは、リード付き巻線抵抗器をモールドパッケージ化することでリード付き部品の自動実装化を図り、生産効率の向上に貢献。厚膜チップ抵抗器よりも高い定格電力5Wを保証し、端子応力緩和構造の採用で高いヒートサイクル耐性を実現した。

 電子機器で使用される電子部品の数が増加する一方、限られた実装スペースに部品が高密度実装されるため、抵抗器の放熱性も課題だ。そこで、長辺側に電極を設けて放熱性を高めた長辺電極形チップ抵抗器が使われる。

 同社の長辺電極形チップ抵抗器「WK73 2A」は2012サイズで定格電力1Wの高い定格電力と放熱性を実現した。同じ1W保証の短辺電極チップ抵抗器6432サイズから部品面積を約87%削減し、機器の小型化に貢献する。抵抗値範囲20m~1MΩの幅広い範囲をラインアップしている。