2023.08.09 【コネクター特集】ヒロセ電機 産機・自動車・コンシューマー、3本柱で力強い成長へ

 ヒロセ電機は「品質第一」の徹底とともに、市場ニーズに適合した新製品、新技術開発への基礎的な技術力向上を推進する。モノづくり力強化への投資にも力を注ぐ。分野別では①産機②自動車③コンシューマーの3本柱での力強い成長を目指す。

 同社は、2ミリピッチの小型圧着信号用コネクター「DF51シリーズ」に分岐アダプターを追加発売した。既存の1列タイプのソケットと組み合わせることで電流を分岐し、機器内部の省配線化に貢献する。

 雌雄同形の基板対基板コネクター「IT14シリーズ」は56+ギガbps NRZ/112+ギガbps PAM4の伝送速度に対応する。同製品は米モレックス(イリノイ州)の「Mirror Mezz」の正式セカンドソース品で、通信機器市場の安定供給性に貢献する。そして雌雄同形のため顧客の各基板設計工数の削減に寄与する。

 現在、モノづくり力強化を目的に、生産設備開発拠点の「東北アドバンスト・テクノロジーセンター」(盛岡市)と、連結子会社の郡山ヒロセ電機(福島県郡山市)の新工場を建設中。これらを24年中に稼働させる。

 同社は今年7月、中国・上海で開催されたエレクトロニカチャイナに出展した。FA制御やロボット、自動車、通信、医療、スマートフォン、スマートウエアラブル製品など、さまざまな分野で活用されている実績を踏まえ、基板対基板フローティングコネクターをはじめ幅広く訴求した。

 8月には、昨年横浜と大阪の2会場で開催し好評だったプライベートショー「ヒロセ技術展」を中部地区でも開催する予定。同技術展は、同社の重点ユーザーを対象とした完全招待制となっている。