2023.08.09 【コネクター特集】日本航空電子工業 基板対基板コネクター、5G端末関連向けなど注力

 日本航空電子工業の目指す姿は、5Gでつながる「環境にやさしいモビリティ・IoT社会」の実現に向け、〝Technology to Inspire Innovation〟のスローガンのもと、つなぐ技術で価値を創造。携帯機器、自動車、産機/インフラの重点市場に対し、グローバルマーケティングと積極的な新製品開発を推進する。

 携帯機器向けは、5G端末関連向けや小型ウエアラブル機器向けの基板対基板コネクターの開発、拡販に力を入れる。同社のスマートフォン用コネクターは国内で全自動生産を行っており、短期間での量産立ち上げや数量の多い中での高品質維持が評価されている。

 高機能な小型ウエアラブル機器向けに、業界最小クラスの嵌合(かんごう)高さ0.5ミリメートルを実現した端子間ピッチ0.3ミリメートル、製品幅1.6ミリメートルの電源端子付き基板対基板(FPC)接続用コネクター「WP55DKシリーズ」を開発、販売開始した。

 スマホ向けのWP26DKシリーズと比較して、実装スペースを約27%削減することが可能で、スマートウオッチなどの小型ウエアラブル機器での使用に適している。

 車載向けは、ADASやコネクテッド、電気自動車(EV)などの領域をターゲットに積極的な新製品開発を推進する。

 高速伝送(8ギガbps+)と2点接点を両立し、自動組み立ても可能な車載対応のフローティングタイプ基板対基板コネクター「MA01シリーズ」を開発、販売している。使用温度範囲マイナス40~プラス125度。接点構造を独立した二つの接触ばねで成立する2点接点構造とすることで、異物対策など接触信頼性を高め、さらに8ギガbpsを超える高速伝送にも対応する。

 CHAdeMO仕様に準拠したEV充放電用コネクターの品ぞろえも充実させている。