2023.08.29 米EMSの中国事業、BYD傘下に 3200億円 スマホなど電子部品強化か

ジェイビルの中国でのEMS拠点

 中国の電気自動車最大手、比亜迪(BYD)は28日、傘下企業が米EMS大手ジェイビルの中国事業の一部を158億元(22億ドル=3200億円弱)で買収することで合意したと発表した。買収の詳細な内容は発表されていないが、スマートフォン部品の事業を拡大するとしている。BYDは電子部品製造も手掛けており、「成長の新たなサイクルの始まりを示す」と今後の拡大を示唆している。

 BYDエレクトロニックはスマホやタブレット、新エネルギー車(NEV)、スマートホーム向けなどの電子部品製造を広く手掛けている。ジェイビルはコメントで、売却で得られる資金で自社株買いを進めるほか、「EVや再生可能エネルギー、ヘルスケア、人工知能(AI)などへの投資ができる」と、こうした分野の事業を強化する考えを示した。

 米中のデカップリングを踏まえ、中国を拠点とする事業を見直す動きが見られ、EMSの分野でもこうした再編が進む可能性がありそうだ。

 (30日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報予定です)