2023.08.31 【ソリューションプロバイダー特集】日本事務器 田中啓一社長

経営目標実現へDX支援

100周年特設サイト立ち上げも

 経済環境は円安、原材料高など課題を抱えているが、ICT市場は堅調に推移している。当社としては、電子帳簿保存法(電帳法)、インボイス制度導入など法令改正に伴う「やらなければいけないIT」に対して着実な対応が求められてくるので、期日までにしっかりと取り組んでいきたい。

 当社の23年度上期は既存ビジネスに加え、注力する新規事業も着実にステップを踏んで順調に推移している。

 ヘルスケア分野では医療、介護、保健を中心にそれぞれの分野でニーズに合わせたサービスを展開している。

 医事システムや院内の窓口業務のIT化のニーズが堅調で、医療DXに関するお客さまからの注目は高く、当社としても注力して取り組みを進めている。

 健診分野においては現在、クリニックの健診業務に特化したクラウド型健診システム「CARNASクリニック」の本格立ち上げを図っている。

 民需分野は引き続きDX需要が旺盛だ。お客さまの経営目標実現に向けたDX支援に力を入れている。単にシステムの導入に終わらず、活用・定着までを視野に入れた支援を行っている。よりお客さまのニーズに合った提案ができるよう、新サービス形態も取り入れて準備を進めている。

 民需系は電帳法、インボイス制度などやらなければならないIT、基幹システムのクラウドへのマイグレーション、サイバーセキュリティー対策などの需要が活発だ。今後はお客さまのノーコード/ローコード活用支援、生成AIの業務活用ニーズなどにも応えていきたい。

 文教分野では、学習支援に着目したサービス展開に注力しており、その中でも、学生と教員の間で参考文献や本のレビューを蓄積・共有することにより、それぞれの学びに役立てる学習支援サービス「BOOK MARRY(ブックマリー)」の引き合いが増えている。

 さらに新規事業として、漁業分野では、ITを活用しデータを利活用することで新しい漁業の実現を目指す「MarineManager +reC.(マリンマネージャープラスレック)」、農業分野では、農家と市場、青果卸をつないで食産業を支援する「fudoloop(フードループ)」を提供している。

 当社は2024年2月1日で創業100年を迎える。100周年の特設サイトも立ち上げ、全てのステークホルダーに感謝のメッセージを伝えていく。さまざまな活動を通じ、新しい日本事務器を打ち出したい。