ニチコンは蓄電システムのリーディングカンパニーとして、多発する自然災害に対応できる家庭、企業、避難所向け蓄電システムを市場投入している。

　太陽電池、EV・PHVの電池、蓄電池を効率よく連携させて、太陽光で発電した電気を家庭で使用・蓄電でき、EVを走らせることも可能な「トライブリッド蓄電システム」を供給する。連系出力5.9kW、自立出力5.9kVA、全負荷200V出力が標準仕様。停電時にはEV内蔵の大容量蓄電池と蓄電池の両方から給電できる。

　単機能蓄電システムは、大容量から小容量までの蓄電池容量をラインアップ。全負荷分電盤を通じて家まるごと電力供給が可能な蓄電容量16.6kWhと11.1kWhの家庭用蓄電システムは、停電時には自動で瞬時に蓄電システムからの給電に切り替わり、200V仕様エアコンやIH調理器が使える。自然災害補償10年。気象警報自動制御やV2Hシステム「EVパワー・ステーション」との自動連携機能も備えた。

　EVパワー・ステーションは、EV・PHV・FCVに接続して家庭への給電が可能な系統連系型。家でEV・PHVを倍速充電でき、停電時にはEVなどの大容量電池の電力を家庭で使える。EV・PHV・FCVを蓄電池として使える外部給電器「パワー・ムーバー」、車荷室に収納できる4.5kW出力、3.0kVA出力の可搬型「パワー・ムーバーライト」もある。

　太陽光発電とリチウムイオン蓄電池を組み合わせた公共・産業用蓄電システムは、非常時に系統から独立して自立運転が可能。避難施設の規模に応じて電力変換出力10～数百kW、蓄電池容量16～数百kWhを選択できる。V2Hを3台まで接続可能。パワー・ムーバーと組み合わせて停電地区へ電力供給もできる。また、通常時はピークカット、ピークシフト機能で省エネに貢献する。