2023.09.12 ガバメントクラウド調達 企業の共同提案可能に、12日に公募開始
政府や地方自治体が共同利用する共通クラウド基盤「ガバメントクラウド」のサービス提供事業者について、2023年度の公募が12日に開始された。河野太郎デジタル相が同日の閣議後記者会見で、発表した。公募時に事業者に求める技術要件を見直し、複数の企業が共同で提案できるようにした。この分野で海外勢が存在感を発揮する中、国内外の企業を問わず参入のチャンスが広がりそうだ。
最新で最高水準のセキュリティーを確保できることやデータ保存の安全性を確保できることなどの要件を満たすことを引き続き必須とした上で、技術要件を改定した。
複数企業のクラウドサービスなどを組み合わせて提供する共同提案に加えて、第三者製ソフトウエアの利用も認めた。これまではガバナンス(統治)の観点から、1社で全ての機能を提供することを提供事業者に求めていた。
さらに、調達時に全ての要件を満たす社のみ参加できるという要件も見直した。現時点で要件を満たすことができないが、2025年度末までに全要件を満たす場合は参加できるようにした。
今回の要件見直しは、5~6月に行った市場調査の際に得られた意見を踏まえて実施した。河野氏は「国内外の企業を問わず新たなクラウドサービス事業者に参加してもらい、利用する国や地方公共団体の選択肢が増えることを期待したい」と述べた。