2023.09.22 【部品メーカー商社ASEAN特集】メイコーエレクトロニクスベトナム メイコー
メイコーエレクトロニクスベトナムの外観
3工場を展開、積極的にベトナム拡充に力
メイコーは、ベトナム生産体制の積極的な拡充を進めている。
ベトナム工場の「メイコーエレクトロニクスベトナム」はハノイ市タクタット工業団地に立地し、第1/第2/第3工場の3工場を展開。計17万平方メートルの敷地を有し、従業員数は約4600人。
第1工場はFPC製造とEMS事業、第2工場は車載やスマートフォン向けのリジッド系プリント基板製造を行う。
第3工場では2023年初めから半導体パッケージ・モジュール基板生産も開始しており、MSAP、サブトラの両方の工法で顧客認定を進める。
同社グループのベトナム製造拠点は、このほか、タンロン工場、クアンミン工場、EMS拠点のメイコートワダベトナムがある。さらに、EMS事業拡大に向け、クアンミン第2工場も落成した。
メイコーはベトナムにおいて多彩な製品を生産し、その生産能力はASEAN地区最大級となっている。
最近の動向について井田秀二工場長(メイコー執行役員)は、「経済停滞で23年度1Q(4~6月)も厳しさが継続したが、顧客在庫調整が進捗(しんちょく)し、車載中心に受注が回復傾向のため、2Q以降は再度増産体制を整えていく」とし、「中期の計画に変更はない。ベトナムはASEANでも最も伸びが期待できる地域。今後も海外ではベトナム拡充に注力する」と話す。
ベトナム工場/タンロン工場の生産能力は、24年度早々には多層貫通基板が月産12万平方メートル、ビルドアップ基板が月産9万平方メートルの体制を整備予定。また、半導体組み立て工場のベトナム進出加速に向け、現地から直接半導体パッケージ基板を供給できる工場としてアピールしていく。
ベトナム工場は17年度から21年度までほぼ年率2割成長を達成。24年度以降も同様の成長を目指す。