2023.09.22 【部品メーカー商社ASEAN特集】シンガポールケミコン 日本ケミコン

木村 MD

高付加価値品提供を強みに伸長

 日本ケミコンは、ASEAN地域での営業体制はシンガポールを主軸に、タイ、マレーシア、インドネシアに営業拠点を展開し、キメ細かなセールス、サービス活動を行う。

 シンガポールケミコンは、ASEAN地域初の営業拠点として1975年に設立され、21年9月には新オフィスに移転した。現在34人体制で、シンガポールのほかフィリピン、ベトナム、マレーシアの一部、インド市場をカバーしている。

 ASEAN営業を統括するシンガポールケミコン(木村昭裕マネージングダイレクター〈MD〉)は、営業方針について「グループの中計基本方針『高付加価値の製品群の提供と生産性向上で高収益体質を目指す』のもと、日系メーカーとしての高付加価値製品の提供を強みに、新しい市場で事業を伸ばしていく」と説明する。

 最近のASEANでの販売動向について、木村MDは「昨年までは活況だったが、現在は顧客の在庫調整により軟調な状況。それでも23年度上期(4~9月)は車載、産業機器、新エネルギー分野が当初の計画を上振れ、全体でも当初予算を上回った」と話す。

 車載は四輪、二輪ともに伸長し、新エネルギー関連はスマートメーター向けなどが堅調に推移している。製品別では、導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサー(ハイブリッドコンデンサー)が好調なほか、車載OBC(オンボードチャージャー)向けのブロックコンデンサーやリードタイプ大型アルミ電解コンデンサーなどが伸長している。

 全体の市況は当面は軟調さが続く見通しだが、今後も高付加価値製品の提供を強みに積極的なビジネス拡大を目指す。木村MDは「既存市場での拡大とともに、新しい市場でビジネスを伸ばしていく。特にEV(電気自動車)のOBCや二輪EV、スマートメーター、サーバー/データセンターなどの分野での販売を伸ばしていきたい」と話す。

 エリア別では、インド市場での拡販を強化。「インドは『脱中国』の受け皿としての代表的存在。外資系顧客のほか、インドローカルの自動車関連企業などとの密接な関係構築のため、代理店と連携して取り組む。将来的には自社オフィス開設も視野に入れる」(木村MD)。