2023.10.17 サイバー防御、台湾から日本に貢献 業界団体トップが意欲 中国からの攻撃で技術発達

台湾サイバーセキュリティ&イノベーションパビリオン

 千葉・幕張メッセで開催中の「CEATEC」で、「台湾サイバーセキュリティ&イノベーションパビリオン」は、台湾の国家発展委員会の指導のもと、台湾情報セキュリティ協会(TWISA)などが主催。10社が出展し、DXや情報セキュリティーのイノベーションを披露している。

 同協会のトップにきくと、台湾の情報セキュリティー技術が進んでいる背景には「中国からのサイバー攻撃を長年受けてきたなか、防御を発達させる必要があり、スタートアップを含め、多くの企業が技術の開発を進めた」という。政府としても、さまざまな重要組織や民間へのサイバー攻撃を踏まえ、DX政策の柱として、防御の強化を進めている。

 ゼロトラスト環境での身元認証や情報の暗号化・管理、エンドポイント管理、セキュリティー監視など重要な分野をカバーしている。「特に昨今は生成AI(人工知能)を使って、マルウエアなど攻撃が巧妙化しているが、それらにも対応する」という。

 昨年の参画企業も、半数は日本企業とのマッチングができた。「今回も同じようにパートナーや顧客を開拓できることを期待している。逆に、日本側のすぐれたソリューションを台湾にも届けたい。日本企業のサイバー防御に貢献できれば」と展望する。