2023.10.24 【観自在】EVのインパクト 江﨑浩(えさき ひろし・東京大学大学院 情報理工学系研究科教授)

 自家用自動車は90%以上の時間は利用されていない遊休資源であり、かつ既に所有者によって投資済みの資源です。EV(電気自動車)が電力ネットワークに接続されていれば、デマンドレスポンス用の蓄電池資源として利用可能となります。

 EVの目的外利用ではありますが、既投資済みの資源の有効利用であり、社会が必要とする資源の削減をシェアリングエコノミーで実現する形態であると考えることができます。さらに、EVは電力グリッドにとって、物理的な場...  (つづく)