2023.10.25 【名古屋ネプコンジャパン特集】日本シイエムケイ 「異種 導体厚 混在基板」参考出展

基板断面

 日本シイエムケイは、信頼と実績の基板設計技術をベースに市場要求に応えて、積極的な開発を展開している。

 主力製品である自動車市場では、技術革新に対応する次世代プリント配線板の開発を推進。CASEやMaaSを支えていくプリント配線板技術を多数展開する。

 100Aを超える大電流用途に対応する厚銅基板、大電流バスバー回路と制御用微細回路を同一層内に配置した異種導体厚混在基板、また、ヒートシンク機能を取り込むHSP(Heat Sink Paste)塗布基板を高放熱技術のラインアップに加えて、新技術をけん引していく。

 今回参考出展する、開発中の「異種 導体厚 混在基板」は、厚銅基板製造技術を応用し、厚銅回路と制御系回路を一つの層に共存させることが可能になった。

 開発のコンセプトは厚銅回路と制御系回路の一体化、機能統合、高放熱、大電流。これらを通じて、組み立て工数や部品点数の削減、ほかにも基板サイズの小型化、機器設計の自由度向上などを実現する。

 情報機器や制御機器、車載機器(統合ECU)、インバーター関連の電源機器などを想定する。

 また、新たな成長分野での事業拡大を目指して、eVTOL(空飛ぶクルマ)向けの製品開発を進めている。

 航空・宇宙分野への参入を図っており、今年8月には、宇宙航空開発研究機構(JAXA)の宇宙部品認定を取得した。品質・技術の高さが改めて示された形だ。

 同社は長年培ってきた車載品質を携えて、これらの成長分野へも新製品を提案していく。