2023.10.26 【次世代自動車用部品特集】立隆電子工業(Lelon) アルミ電解コン工場を新設 タイで25年から量産
立隆電子工業の最新製品群
自動車の電子化およびEV(電気自動車)化への移行がさらに顕著になっている中で、台湾のアルミ電解コンデンサーの専門メーカー、立隆電子工業(Lelon Electronics)は、車用顧客サプライチェーンに対応するため、2億6000万バーツ(約11億円)を出資してタイに工場を建設する。
新工場は、2024年に建設を開始し、同年第4四半期に完工して25年に本格的な量産に入る予定だ。この工場は主に新しい設備を購入して量産を行う。中国大陸工場の生産キャパシティーは影響されない。
新工場が建設されるタイ東部のアマタシティー・チョンブリ工業団地はタイの重要な工業区で、主な進出企業は自動車メーカーおよび自動車部品メーカーなどとなっている。
足元の景気は短期的には先行き不透明だが、中長期的にはカーエレクトロニクスやEV市場が顕著に拡大していくことにより、関連する電子部品の需要の伸びが続くとみられている。
車載において同社は、高温・高リップル電流対応で長寿命のハイブリッドアルミ電解コンデンサーの開発を続けていく。同社のチップ型ハイブリッドアルミ電解コンデンサーは、現在、150度の高温、135度4000時間対応可能で、今後も小サイズ、高静電容量、高温対応、および長寿命の新製品を目指して開発を続ける。
同社は今後も製品ラインアップ構成の調整を継続し、将来的には、カーエレクトロニクス、EV、グリーンエネルギー、オートメーション産業といった重点市場を売り上げの核にする計画だ。
今後も、顧客ニーズに応えるアルミ電解コンデンサー製品を積極的に開発し、管理体制の最適化と機器設備の高度化を通じて市場競争力を強化し、安全で信頼される解決ソリューションおよびサービスを提供していく。