2023.10.26 【次世代自動車用部品特集】日本シイエムケイ プリント配線板、MSAP工法を使用 ファイン化・高精度化図る

MSAP

ミリ波基板ミリ波基板

 日本シイエムケイは、信頼と実績の基板設計技術を基に、次世代自動車技術として挙げられる自動運転・コネクテッド・電動化などの市場要求に応えるべく、プリント配線板の開発を積極的に行っている。

 今回はMSAP(Modified Semi-Additive Process)工法によるファイン化・高精度化を中心に訴求する。

 同社は車載ニーズに適合した次世代のプリント配線板として、ミリ波モジュールやADASカメラ、車載高速通信機器、統合型電子制御ECU、高出力デバイスモジュールなど、付加価値の高い製品を開発し量産化している。

 ミリ波モジュール用基板では、アンテナ部と制御の一体基板の量産を開始した。高周波特性を保つためにLowDk&Dfの高周波材料を組み合わせたHDI構造を特長とし、アンテナ部には、従来のサブトラクティブ法に比べて、高精度で回路形成が可能なMSAP)工法を取り入れている。

 ファイン回路(L/S=30/30マイクロメートル、0.3ミリメートルピッチCSP)対応で、回路幅精度プラスマイナス10マイクロメートルに対応。採用例としては、ADASのミリ波レーダーなどがあり、アプリケーションとして、運行支援・通信システムや小型モジュール、モバイル機器などさまざまな場面を想定している。

 同社製品は、高い接続信頼性と回路幅仕上がり精度とを両立しているのも特長だ。今後も高周波特性を持つ材料を生かした基板開発に力を入れる方針。また、充実した試験・解析機器で信頼性評価を実施していることも訴求していく。