2023.10.26 「スマートシティー」構想 ヤマダがスマートハウス生かした新コンセプト
発売したスマートハウスのイメージ模型
ヤマダがスマートシティーの実現を目指す―。家電量販店最大手ヤマダホールディングス(HD)傘下の住宅メーカーであるヤマダホームズが、14日に発売したスマートハウスを活用したスマートシティー構想を明らかにした。電気自動車(EV)と太陽光発電システム、EVに貯めた電力を家庭で使えるようにするV2H設備をセットにしたスマートハウスで、クラウド環境への接続により、太陽光で発電した余剰電力を分散管理するVPP(仮想発電所)としての運用を視野に入れている。
ヤマダホームズが売り出したスマートハウスは、創エネ、蓄エネ、省エネに加え、エンターテインメント、健康、セキュリティーの実装を目指し、リンクジャパン(東京都港区)のスマートホーム向け統合アプリを活用。ドアの開閉センサーや温湿度センサー、小型カメラ、スマートリモコンなどを標準搭載する。20~30代といった若い世代に購入してもらうことも狙い、50年という長期ローンや、最上位のプレミアムモデルの契約でヤマダポイント300万円分の付与といった特典も用意した。
プレミアムモデルは、施工面積32坪想定で価格が税込み3980万円。太陽光6.56kWと蓄電池4.9kW、V2Hに加え、軽自動車タイプのEVも付く。ほぼ全室にエアコンが標準搭載され、照明やカーテンも付いている。EVは顧客の要望に応じて変更可能で、ディーラーから仕入れる形で対応する。蓄電池が付かなかったり、工法や材質を変えたりして価格を抑えたスタンダードモデル(税込み3480万円)とベーシックモデル(同2980万円)もそろえている。
清村浩一社長は、スマートシティーについて、「地域一帯がヤマダのスマートハウスで構成するスマートシティーになる。不動産業者や地方自治体との包括連携の中で土地を提供してもらうなど、一緒に環境を整備していきたい」などと話している。
(27日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)