2023.10.27 人を追いかけて好みの明るさと色に 照明業界が「未来のあかり」最優秀アイデアを決定

「未来のあかりアイデアコンテスト」で最優秀賞を受賞したTOPPAN社員によるプレゼンの様子

講評する若新特別審査員講評する若新特別審査員

 天井を覆う照明パネルのあかりが一人一人を追いかけてそこだけ照らす―。日本照明工業会(JLMA)が実施した「未来のあかりアイデアコンテスト」で最優秀賞に選ばれたのは、最新技術を駆使して快適さにつなげるそんなあかりだ。

 JLMAは27日、応募総数290件の「未来のあかり」についてのアイデアの中から最優秀賞を決定し、発表。全員がニートで取締役でもある会社「NEET」立ち上げなど、さまざまな実験的プロジェクトを企画・実施する若新雄純氏(NEWYOUTH代表取締役)を特別審査員に迎え、最優秀賞を含む7アイデアを入賞作品として選んだ。

 最優秀賞を受賞したのは、一人一人の生活シーンに合わせて変化する「住人灯色―JUNIN TOIRO―」。TOPPAN社員4人のアイデアで、リビングに設置する天井全体を覆うような照明。スマートフォンであかりを自由にカスタマイズしたり、人の動きに合わせて自動追尾したりし、人によって好みの明るさや色が違うという多様性に合わせたあかりのアイデアになる。

 小学生を対象にしたキッズアイデア審査員特別賞には「プールでおぼれても助けるライト」を選定。学生特別賞には、歩道に埋め込むタイプの照明で、災害時に赤色点灯するとともにピクトグラムが表示されて避難経路を示す「安全のあかし 安心のあかり」が受賞。今後、これら受賞したアイデアの具体化に期待がかかるところだ。

(30日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)