2023.11.28 JX金属  「農業×福祉」連携事業 ゆかり深い茨城発

ファームでの作業

 【水戸】JX金属は今秋、水戸市で農福連携事業「内原ファーム」を立ち上げ、収穫した農作物の販売などの活動を本格的に始めた。グループ企業での活用や循環型農業も推進。障がいのある人の「社会で活躍したい」という思いに応えるとともに、そうした人たちと「一緒に働く」より良い職場環境の構築を目指す。

 農業を専門とする指導員の下、障がいのある従業員が、サツマイモやカボチャ、落花生などさまざまな農作物を生産。収穫された農作物は、同社の事業拠点の食堂で活用されるほか、各種イベントや直売所を通じて販売される。

 また、農地を社内外問わず幅広い農業体験の場として活用することで、障がいのある人への理解や農業の素晴らしさを伝えている。さらに、子ども食堂への農作物の寄付などの地域貢献や、販売対象とならない農作物の家畜飼料としての活用、家畜の排せつ物の肥料としての再利用など、循環型農業の推進にも取り組む。

 非鉄金属大手として、同社はゆかりが深いとともに、材料関連事業を展開する茨城県を拠点に、地域活動も積極展開。今回の取り組みもその一環となる。同社は「今後もグループでは、地域社会とともに、多様な人材が生き生きと働ける社会の実現に向けた取り組みを推進する」としている。