日立製作所は、急速に進化する生成AI（人工知能）を日立全社の成長エンジンとして生かすため、AIによる変革を社内外で推進する責任者を新設したと発表した。

　日立は、生成AIを業務の生産性向上や新たな事業機会の創出につなげる「AIトランスフォーメーション（変革）」を社内外で促すため、1日付でAI変革の推進責任者「Chief AI Transformation Officer」のポストを設けた。

　この責任者は「グリーンエナジー＆モビリティセクター」コネクティブインダスリーズセクター」「デジタルシステム＆サービスセクター」という三つの主力セクターに設置し、各セクターの管理職クラスが就任した。

　3人の責任者は、AI変革の全社戦略を各セクター内に浸透させるとともに、業務の知見を生かした変革をリード。さらにセクター間の「ハブ」となって、各業務で得られた実証結果や技術・ノウハウを共有する役割も担う。

　既に日立は、生成AIの有効活用を社内外で進めようと、5月に新組織「Generative AI センター」を設立。AIを安全に活用するためのガイドライン策定や活用事例の創出に取り組むとともに、幅広い業種のニーズを踏まえてコンサルティングや環境構築・運用支援サービスも手掛けている。