2023.12.13 【セミコンジャパン特集】ファスフォードテクノロジ 〈紙上参加〉 ロジック向けなど高性能なダイボンダー供給

ロジック向けダイボンダー「DB820」

 ファスフォードテクノロジは、後工程で使用される高性能なダイボンダーを供給している。低ストレスダイピックアップ技術や高精度ダイ積層技術を強みとし、メモリー向けで高シェアを誇る。近年ではロジック向け製品も取りそろえ、最先端デバイスの生産性向上に貢献する。

 「DB820」は、ロジックデバイスの生産に最適なダイボンダー。メモリー向けで高い実績を持つ「DB830plus+」をベースとし、高品質・高安定性などの特長を有する。

 小型チップのダイボンディングに対応しており、最小0.3ミリメートル角まで安定したダイハンドリングを実現した。ペーストプロセスのほか、DAF(ダイ・アタッチ・フィルム)プロセスでの生産も可能。パッケージの小型化や高密度実装化、積層構造に対応する。ボンディング精度は15マイクロメートル。昨年の発売開始から民生機器分野で実績を伸ばしており、今後は車載分野やセンサーの組み立て工程などへの提案を図る。

 「FC300」は、FOPLPの生産で使用される大型パネルへのボンディングに対応したダイボンダー。最大750×750ミリメートルの大型パネルへの実装が可能で、複数種ウエハーの混載プロセスにも対応可能だ。ボンディング精度は3~5マイクロメートル。高分解能光学系を搭載し、ダイ位置認識精度を向上させたことで、高品質で高い生産性を実現する。回路面の上下(フェースアップ/同ダウン)ボンディングの切り替えも容易で、生産ラインへの自由度も高い。

 微細化や三次元集積化が進む先進パッケージに対応する超高精度モデルの開発も進めている。かねて建設を進めていたR&Dセンターが11月29日に竣工(しゅんこう)。これまで分散していたエンジニアをR&Dセンターに集約したことで、開発スピードも上がる。クラス1のクリーンルームも備え、前工程並みのクリーン環境での高精度ダイボンディング実現を目指す。