2024.01.08 米マイクロソフトがPCにAI呼び出しキーを追加 30年ぶりにキーボードを刷新

デモ動画から

デモ動画からデモ動画から

 米マイクロソフト(MS)は4日(現地時間)、OS「ウィンドウズ11」を搭載したパソコン(PC)のキーボードに、対話型・生成AI(人工知能)「コパイロット」を呼び出すキーを追加すると発表した。キーボードの大きな変更は、スタートメニューを呼び出すのに使う「ウィンドウズキー」導入以来で約30年ぶり。「2024年はAI PCの年になる」(ユスフ・メディ上級副社長)としている。

 「コパイロットキー」と名付けたキーを設ける。MSのノートパソコン「サーフェス」シリーズを含め、今月から順次発売される多くの機種で導入されるという。

利用を拡大へ

 AIをすぐ使えるようにし、利用を広げる狙いがある。MSが公開したデモ映像ではスペースキーの近くに置かれており、押すとコパイロットの機能が立ち上がり、シームレスに利用できる。

 例えば文書の作成や画像の編集、PCの設定の変更といった動作を、コマンド入力欄に文字を入力してAIに指示すれば、AIが自動的に作業する形になる。

 MSは米オープンAIと提携し、生成AIのウィンドウズへの搭載を進めてきた。ソフトに加えてハードでも対応して利用を広げる構え。

 今回の変更について、「30年近く前、ウィンドウズキーをキーボードに導入し、世界中の人々が操作できるようにした。(今回は)約30年ぶりのキーボードの大幅な変更」と意義を強調。

 「人々がより簡単にAI変革に参加できるようになる。コパイロットがPC上のAIの世界への入り口となる」と訴求する。

 ウィンドウズ11を搭載するPC各社も、対応する製品を公開する見通し。米ラスベガスで9日から開かれる「CES2024」でも披露される見込みだ。

 生成AIはこれまで、データセンターなどを必要としてきたが、パソコンやスマートフォンなどエッジ側で対応する動きが広がり、今年はAIスマホなどが本格化する年になりそうだ。米インテルも昨年、AI処理に適した半導体を発表し、PC搭載を進めている。