2024.01.12 パナソニック インダストリーが電子材料製品で品質不正 楠見パナソニックHD社長、「誠意を持って対応。徹底的に総点検」

 パナソニック ホールディングス(HD)子会社のパナソニック インダストリー(大阪府門真市)は、電子材料事業部が製造・販売する車載・家電・情報通信機器等に使用する成形材料、封止材料、電子回路基板材料52品番で、米国の第三者安全科学機関であるUL Solutions(UL)の認証登録等の際、複数の不正行為を行っていたことが分かったと発表した。

 UL認証登録時とは異なる配合の製品を、登録品番を変えず生産・販売していたケースでは、1980年代からの品番もある。また新製品登録時に電子回路基板材料で難燃性グレードとなるようデータ改ざんしたケースなどもある。

 一連の不正は、毎年実施する社内の品質調査の中で判明したという。不正が判明した製品は国内外約400社に納入している。今後徹底して原因を究明し、再発防止を図る。社外有識者による外部調査委員会も12日に立ち上げた。

 パナソニックHDの楠見雄規社長は「非常に重く受け止めている。誠意を持ってお客さま対応を行い、外部調査委員会による徹底的な調査を行うことはもちろん、パナソニックグループとしても、過去の不正事案の際の総点検で本件が発覚しなかった反省を踏まえ、これまでとは違う切り口で総点検を徹底的に行い、膿(うみ)を出し切る」とコメントした。