2024.01.19 【LED照明特集】トップが語る24年事業戦略 パナソニック エレクトリックワークス社 島岡国康常務ライティング事業部長

島岡 常務

〝心の豊かさとエコの両立〟めざす

 ライティング事業部ではこの2年、〝心の豊かさとエコの両立〟を目指す姿として掲げ取り組んできたが、今後もこの実現に全力で臨む。

 心の豊かさを追求する空間演出の取り組みでは、スタジアム照明を阪神甲子園球場(2022年2月竣工〈しゅんこう〉)、エスコンフィールドHOKKAIDO(23年1月竣工)で採用いただいた。球場の照明がLEDに代わり、省エネと同時に、瞬時点灯や、さまざまな演出が可能になるため、皆さまに喜んでいただけている。

 街演出クラウドYOI-en(ヨイエン)を当社門真本社構内に23年3月から導入しているが、同11月にはインド・ムンバイでも実証実験を実施した。非常に好評で、今後海外にも展開していく。

 さらに、光や音などで5感を刺激し、気持ちを落ち着かせ心地よい空間を提供する「センサリールーム」が、クラウドファンディングの目標達成で、ドナルド・マクドナルド・ハウス さっぽろハウスへ導入が決まった。

 このほか、昨年11月から工場・倉庫向け動線改善サポートにも新たに取り組んでいる。ビーコン発信器で作業者の動線を測位、動線の最適化ツールで分析・シミュレーションできる。作業効率化・生産性向上につながる。

 24年は①メリハリ照明(演出+省エネ)②ハヤワザリニューアル(省施工)③ライティング事業部マザー工場である新潟工場のCO₂ゼロ化推進(環境サスティナブル)の三つを重点事業として取り組む。

 メリハリ照明は、省エネに加え、ウェルビーイングへの施主さまのニーズも高まる中、必要なところだけ明るくする適所適光の照明手法だ。演出効果を高め、従業員の満足度向上と省エネに貢献していく。

 また、建設業の労働人口減少や2024年問題に対応し、幅広い市場向けに省施工に拘った商品をそろえ、ハヤワザリニューアルを訴求し、工事会社さまに貢献していく。

 一体型LEDベースライトiDシリーズリニューアル専用器具本体や、街路灯カエルミナ+QQポールなど、施工時間短縮・作業者負担軽減に効果的な商品を幅広くそろえている。特設サイトで施工比較動画やカタログなどを準備し、訴求を強化する。

 さらに原材料調達、生産、流通、使用、廃棄に至る器具ライフサイクルでのCO₂削減に取り組み、新潟工場では24年度からCO₂ゼロ化を推進する。