2024.01.31 【IIFES特集】東亜ディーケーケー デジタルセンサー活用遠隔監視システムを紹介

 東亜ディーケーケーは、センサーと無線通信機能を組み合わせて遠隔で計測値をモニター表示させるソリューション提案に力を入れている。

 「CALMEMO(キャル・メモ)-pH電極」はプリアンプとメモリーを内蔵したデジタルセンサー。校正値や校正履歴などの電極固有のデータを変換器を経ずに電極内に保管できる。ガラス膜の電位変化を電極内でインピーダンス変換することで早い応答が得られる。

 展示では工場や養殖施設、水処理施設の水質管理などの現場でデジタルセンサーを使った遠隔監視システムを紹介。チノーの無線データロガーを使用したモニタリングシステムやクラウドでデータを収集してパソコンやスマートフォンでリアルデータを表示させるといった活用法を提案。電極の劣化具合もリモートで把握できる。

 遠隔で水質管理を行うことで、現場での作業の軽減に寄与できるとともに、省人化が図れるメリットを訴える。

 今回、グループ会社の山形東亜DKK(山形県新庄市)と初の共同出展。養豚場などからの排水のBOD(生物化学的酸素要求量)を監視するシステムを紹介する。

 排水処理では空気を供給(曝気)して、液体内の好気性細菌を活性化して汚水を浄化する。農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)のBODバイオセンサーを使用した同システムにより、ブロワー(送風機)のオンオフで曝気を増減させるなどの制御を行い、電力消費量の削減など効率的な運用が可能だ。クラウドの活用で遠隔から現場データを確認できるソリューションを提示する。

 そのほか、ポータブル水質計「マイラナ」(P40シリーズ)はpHやORP(酸化還元電位)、電気伝導率、溶存酸素などの各プローブを交換することで、複数項目の計測に対応できる。