2024.02.08 AIの安全性評価基準づくりへ、政府が専門機関を近く設立 初代所長が意欲
AIセーフティ・インスティテュート所長に内定している村上氏(左)と斎藤経産相=8日、東京都千代田区
政府は8日、AI(人工知能)の安全性確保に向けた評価基準づくりなどに取り組む専門機関「AIセーフティ・インスティテュート」を14日に立ち上げる方針を明らかにした。経済産業省所管の情報処理推進機構(IPA)に新設する機関で、新機関の初代所長に内定している損害保険ジャパンの村上明子CDO(最高デジタル責任者)が同日、斎藤健経産相ら関係閣僚と面会した。
新機関は、企業などが開発・提供するAIの安全性に着目し、それを評価する際に用いる基準や評価手法について検討する。AIの安全性評価に関する機関を創設する動きで英国や米国が先行する中、海外の関係機関とも連携していく。
応対した斎藤氏は、「経産省としてはAIが持つポテンシャルを最大限に産業界で活用し、世界トップクラスのサービス創出を促進するようにしたい」と述べた上で、規律に基づくAI活用を支える新機関を全力でサポートする姿勢を強調した。
村上氏は「皆さんが安心して経済活動でAIを活用できるよう、しっかりと支えていきたい」と決意を述べた。村上氏は、日本IBMに在職していた経験を持つという。