2024.02.14 【省エネ大賞特集】省エネルギーセンター会長賞 リコー A3フルカラー複合機

A3フルカラー複合機

DXとサステナビリティー提供

ライフサイクル全体で環境負荷27%低減

 リコーは、「2023年度省エネ大賞」で、省エネ事例部門で沼津事業所が「経済産業大臣賞」を、また、製品・ビジネスモデル部門では、省エネ・省資源を追求したフルカラー複合機が「省エネルギーセンター会長賞」を受賞した。

 同社では、脱炭素社会に向け、50年までにバリューチェーン全体のGHG実質ゼロを掲げている。沼津事業所は、デジタルデータを活用したエネルギーの3R(Reduce、Reuse、Recycle)を軸にした独自の省エネ活動が評価された。重合トナープロセスなどで大幅な省エネを達成している。

 製品では、顧客の環境経営への貢献と地球環境の保全を目指して、省エネ・省資源を追求したA3フルカラー複合機が評価された。DX(デジタルトランスフォーメーション)とサステナビリティーの両面で価値を提供する製品。23年2月に7機種16モデルを発売し、同社の主力モデルとなっている。

 働き方の変化が求められる中、複合機をアナログとデジタルをシームレスにつなぎ、業務のDX支援を担うエッジデバイスと位置付けている。新製品では、電子化した文書を手軽に閲覧、管理、データ処理ができ、ワークフロー全体の効率化を実現した。また、クラウドに接続するエッジデバイスには、強固なセキュリティーが求められるため、最新のセキュリティー機能を搭載し、業種業務に寄り添ったデジタルサービスを提供し、DX推進を支援する。

 さらに、環境性能を大幅に向上させた。製品の使用時だけでなく、製造から廃棄/リサイクルまでのライフサイクル全体のエネルギー削減を考え、環境負荷(カーボンフットプリント=製品ライフサイクル全体で排出されるCO₂換算値)を前身機より27%低減している。

 消費電力量については、新開発の低融点トナーや省エネ制御マイコンにより業界トップクラスの標準消費電力量を実現。また、再生プラスチック使用率は、プラスチック製包装容器や家電製品プラスチックなどの市販回収材を複合機の原材料として活用し、製品が使用するプラスチック重量に対するプラスチック回収材使用率50%以上を実現した。

 加えて、古紙由来の紙製包装材を採用し、発泡スチロールを使った場合に比べて包装材のプラスチック使用量も約54%削減している。

 リコーグループでは、持続可能な社会の姿の実現に向け、事業活動を通じて解決に貢献する「脱炭素社会の実現」「循環型社会の実現」など重要社会課題に取り組んでいる。今後も、顧客の環境経営への貢献と地球環境の保全を目指し、省エネ・省資源を追求していく。