2024.04.03 【電機各社トップの新入社員への訓示】情報通信

共創を心がける

 NTT・島田明社長 失敗を恐れず、あらゆることに挑戦してもらいたい。失敗の積み重ねの上に成功がある。研究費や給与は商品やサービスを提供させていただいた対価として、お客からいただいたものと自覚してほしい。世界の変化は激しく一つの企業や組織だけでの対応は難しい。社内外の人々と連携し、共に創る「共創」を心がけてほしい。そして、自ら進むべき道を考えてもらいたい。一人一人が生きがいと働きがいをもって挑戦していく心意気が人を感動させる。

 専門性を磨き、個性を生かして、さまざまなキャリアを歩んでほしい。

幸せの情報革命

 ソフトバンクグループ・孫正義会長兼社長 人間より賢いAIが生まれるのかという議論の答えはシンプルで必ずAIは人間よりも賢くなる。人間は何のために働くのか、仕事とは、幸せとは、人間関係とは何か。根本的なことを考え議論し、もう一度再定義していくことが必要になってくる。そういう世界が来た時、われわれグループは人々を幸せにするために情報革命をやっているのだという思いでやってほしい。

 不満がある時は上司とぶつかり合っていい。そのくらい進化して、発想を解き放っていこう。

未来を一緒に作る

 ソフトバンク・宮川潤一社長兼CEO 失敗を恐れず、常に挑戦し続けるのが、ソフトバンクの文化でありDNA。AIは身近な存在になり、まさに人とAIが共存する時代が幕を開けた。今後5年間は激動の時代。AIが社会に一層不可欠な存在となり、人とAIの関係や、人の尊厳をいかにして守るかを議論する時代になった。「ブロードバンド革命」などを経て、インターネットの普及をけん引してきたが、これからは「AI革命」として社会実装をけん引していきたい。一緒に新しい未来をつくっていこう。

パーパスを具現化へ

 日本IBM・山口明夫社長 日本経済は長い守りの時代から、攻めの時代へと変わろうとしている。皆さんが入社した今年は、歴史的な大きな大転換期を迎えている。IBMは日本だけでなく、世界で約28万人の仲間がいる。ぜひ一緒に情熱を燃やせる仲間を増やしてほしい。IBMの一員となり、この社会の未来を一緒に「作る側」に回った。より良い社会をどう一緒につくっていくかを、考える側になった。皆さんが成し遂げたいことをIBMは一緒に実現することができる会社だ。皆さん一人一人のパーパスを共に具現化していこう。

輝き方は十人十色

 BIPROGY・齊藤昇社長 BIPROGYという社名は、光が屈折・反射した時見える7色の頭文字を取った造語であり、多様性を表現している。皆さん一人一人が唯一無二の存在だ。輝き方は十人十色、未来への道筋も一つではなく、一人一人が自分自身で選び取ってほしい。皆さんの輝きでBIPROGYの未来を照らしてほしい。

失敗と成功体験を

 キヤノンマーケティングジャパン・足立正親社長 キヤノンのDNA「進取の気性」とは、従来の慣習にとらわれることなく、積極的に新しい物事に取り組む気質のこと。チャレンジには失敗がつきものだが、多少傷を負う、転ぶぐらいはしないと「感度・感性」も磨かれない。特に若いうちに失敗と成功体験を積んでほしい。若い皆さんの新鮮な発想と柔軟な行動が、今ほど求められる時代はない。斬新なアイデアに期待している。

果敢にチャレンジ

 住友電気工業・井上治社長 住友電工グループでは、大きな社会変革を踏まえた長期ビジョン「住友電工グループ2030ビジョン」を挙げている。全社方針への理解を深めて、それぞれの部署の目標達成に向けて、力を存分に発揮し、共に将来の住友電工グループを築いていこう。

 今後の活躍と成長への期待を込めて①安全とコンプライアンスの徹底②新しい取り組みの提案と果敢なチャレンジ③コミュニケーションと健康を大事にするという3点をお願いしたい。

学びと成長を

 日本オラクル・三澤智光社長 私たちは、単にお客さまに寄り添うだけでなく、テクノロジーを活用し、お客さまをリードする存在として成長していきたいと考えている。そのためには、日々の学びと成長が欠かせない。皆さんの力が、お客さまのビジネスを変革し、未来を創造するための重要な要素となる。新たな一歩を踏み出す皆さんに、心から祝福を贈りたい。共に成長し、共に輝いていこう。

スキル磨き成長を

 大塚商会・大塚裕司社長 ITを活用しDXを進め、生産性を上げてコストを削減するのは日本の各企業に求められている。当社は今年創業63周年。100年続く企業として、100年後でも存在感を認めてもらえる企業であり続けたい。皆さんには「成長・自分のことを好きであってほしい」という言葉を贈る。スキルは知識・経験・意欲の掛け算。一人一人がお客を意識し考えながら提案してスキルに磨きをかけながら成長していってほしい。

 環境が大きく変わるが、それに負けず、入社したその時の気持ちを忘れずに、共に成長していきたい。

仕事にプライドを

 インターネットイニシアティブ・勝栄二郎社長 仕事をする上で一番大切なことは、自分の仕事を有意義なもの、楽しいものと考えること。そのコツの一つは、自分の仕事は自分が第一人者であると思うこと。どんな仕事でもその可能性がある。自分がやっている仕事においては、そういったプライドを培ってほしい。IIJの社是には「職場は自己実現の場」というのがあるが、まさにそういうことだ。

目の前の仕事を地道に

 日立ソリューションズ・山本二雄社長 千里の道も一歩からと言うが、目の前の仕事に地道に取り組むことは大事。小さな経験に無駄はない。プロフェッショナルであるという自覚も必要。主体的に行動して結果を出してほしい。すべてにおいて優先されるのは健康と安全。人間として正しい行動を常に心掛けてほしい。

善悪を常に意識

 日立ソリューションズ・クリエイト・南章一社長 まず感謝の気持ちを大切に。仕事を進めていく上でチームが非常に重要。助け合うことでプロジェクトを成功に導ける。そして目標を持ち、失敗を恐れずに取り組むこと。失敗を恐れて何もしない人は何も成し遂げられない。さらに、基本と正道、損得より善悪を常に意識すること。コンプライアンス意識は社会人として身に付けるべきことだ。

プロとして自覚・責任を

 野村総合研究所・柳澤花芽社長 アドバイスを三つ。まずプロフェッショナルとしての高い自覚と責任感を持ってほしい。そして相手の立場に立って考え、行動することを大切にしてほしい。一番大切なことは心身ともに健康であってほしい。グループを舞台に、生き生きと活躍することを心から期待している。

全体験が成長の糧

 TOA・谷口方啓社長 皆さんは、今後さまざまな経験を積んでいくことになる。自分の捉え方次第で、全ての体験が成長の糧になる。新入社員と呼ばれる期間を成長できるチャンスだと捉え全力で取り組んでほしい。気軽に対話ができ、先輩や上司は皆さんの成長を期待し、後押ししてくれる。大いに頼ってもらいたい。気軽に対話ができ、相談し合える関係を一緒に築いていこう。

データや知見活用

 内田洋行・大久保昇社長 当社グループは「開拓精神」をDNAに「新たな市場を創る」ことへの挑戦を続けてきた。日本は少子化の進行から「人とデータ」への投資が必須になり、全てのお客に人とデータの活用が求められている。当社の「情報の価値化と知の協創をデザインする」はデータ連携の基盤技術と、人が主人公となる場の構築でデジタルとリアルをつなぐ理念。お客と一緒に企画しデザインし設計する。受け継がれてきたデータや知見を、AIなどの先進の技術で生かして、これからの社会の変革に向けて一緒に挑戦を続けていこう。

苦労は人を育てる

 PFU・村上清治社長 仕事のやり方がAIを前提にしたものになり、それを使いこなす人間力も重要だ。AIも活用して自らの働き方を変えていくとともに、お客にも改革を提案し社会に貢献してほしい。「苦労は人を育てる」という言葉がある。これからの選択の場面ではぜひ難しい方、やりがいのある方を選んでほしい。失敗することになっても挑戦し困難に向き合うプロセスが皆さんを成長させ、会社の成長にもつながる。そこから学んでより大きな成果を出せる人になってほしい。全ての出会いに意味があり、無駄なことは一つもない。

新鮮な感性で挑戦

 ビジネスエンジニアリング・羽田雅一社長 社会人になって最初の数年間の過ごし方で社会人としての人生は大きく変わってくる。現在、世界中の企業は大きな変革の時を迎えている。ビジネスモデルの変革をデジタルの力でお手伝いすることが、私たちの使命。変化の激しい時代だからこそ、新鮮な感性を持った皆さんが早いタイミングで活躍できるチャンスが広がっている。自分で自分の枠を狭めることなく、いろいろなことに挑戦してほしい。

 こうなりたい目標をしっかりと立て自分を磨いていくことを継続していくことも重要だ。