2024.04.05 自動車向けフェノール樹脂成形材料 住友ベークライトが中国新工場を6月稼働へ

AGV(無人搬送車)で運搬作業を自働化している

フェノール樹脂成形材料の新工場フェノール樹脂成形材料の新工場

 住友ベークライトが、自動車のブレーキピストンやプーリーなどの機構部品で金属を代替するフェノール樹脂成形材料の新工場を、中国子会社の敷地内に完成させた。約35億円を投資しており、6月以降に稼働を開始する。

 新工場を建設したのは、中国子会社「南通住友電木有限公司」(江蘇省)の敷地内。3月20日に竣工式を行った。2021年から、生産能力が約2倍(年産約2万5000トン)となる工場の建設を進めてきた。

 南通住友電木有限公司は、07年にフェノール樹脂生産工場として南通経済技術開発区に設立された。その後、第二期、第三期工事と工場拡大を進め、現在ではフェノール樹脂生産に加え、フェノール樹脂成形材料、液状エポキシ剤、フィルムシートの生産を行っている。

 特にフェノール樹脂成形材料は、自動車市場を中心にブレーキピストン、プーリーなどの機構部品からの金属代替や、モーターなどの電装部品に使用されている。自動車の電動化や軽量化による需要増に加え、中国が目指すカーボンニュートラル実現に向け、再生可能エネルギー関連部品での使用が高まってきている。

(後日電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)