2024.04.10 家電のメーカー再生品、パナソニックが10カテゴリーに拡大 10日から販売開始

メーカー再生品を10カテゴリーに拡大

販売戦略を語る宮地社長販売戦略を語る宮地社長

 パナソニックが10日、メーカー保証付きの家電の再生品事業を本格的に開始した。メーカー検査済みの再生品(リファービッシュ品)の製品群を10カテゴリーに拡大。直販サイトでの販売に加え、サブスクリプション(定額課金)サービスでの提供を始めた。昨年12月から洗濯機とテレビの一部で再生品の販売を始めていたが、今回製品カテゴリーを拡大し家電製品をより長く使える施策を加速させる。

 保証付きの再生品は新たに「パナソニック・ファクトリー・リフレッシュ」とし、10日から販売を開始した。再生品は、パナソニックグループ製造事業部が監修し、厳格な出荷基準を満たした高品質な製品として展開する。

 再生品のサブスクは2023年6月からヘアドライヤーナノケアで開始し、今年2月には卓上型食器洗い乾燥機も加えた。また、昨年12月からはドラム式洗濯乾燥機と4K有機ELテレビで再生品の販売を始めている。

 今回、再生品として販売する製品群に、4月からポータブルテレビ、ブルーレイディスクレコーダー、ミラーレス一眼カメラ、冷蔵庫、9月から電子レンジと炊飯器を追加する。これにより計10カテゴリーで事業を展開していく。まずはサブスクで活用した製品や返品製品、店頭展示品などを対象に再生する予定だ。

 同社の調査では、家電を長く使いたいと回答した人は76.7%と高かった上、再生品を購入した人を対象にしたアンケートでは、総合満足度が89%に達していた。アンケートの中では「価格面やSDGsの側面からみても良い買い物ができた」「中古品と感じさせない仕上がり」といった評価を得ていた。

 東京都内で10日に会見した執行役員コンシューマーマーケティングジャパン本部長兼くらしアプライアンス社副社長で、パナソニックマーケティングジャパンの宮地晋治社長は「今後も事業拡大とともに取り扱い製品を広げていく」と見通しを示し、「リサイクル、環境配慮のモノづくりを引き続き強化していく」と述べた。

(11日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)