2024.06.01 保冷力高まるクーラーボックス 最大22.8日間 アイリスが発売 ポータブル冷蔵庫も新型続々
48時間後も多くの氷が残るアイリスのクーラーボックス(説明動画より)
アイリスオーヤマが、最大22.8日間保冷できる60リットルタイプのクーラーボックスを発売した。冷蔵庫開発で培った断熱技術を応用し、真空断熱パネルと高密度発泡ウレタンを採用して保冷力を高めている。給電タイプの低価格なポータブル冷蔵庫が存在感を増す中、クーラーボックスの高性能化も進んでいる。炎天下のキャンプや海水浴などでも食材や飲料を保冷するアイテムとして、使い勝手を含めた選択肢の幅が夏前に広がりを見せている。
アイリスが発売した「HUGEL(ヒューゲル)真空断熱クーラーボックス60L」は、直販サイトの価格で4万3780円。40リットルタイプで約13.3日間の保冷力をうたってきたが、それを上回る性能を実現した。
新型は、製品内部の6面全てに真空断熱パネルと高密度発泡ウレタンを採用するとともに、ふたを固定するバックルを3つにして気密性を向上。2リットルのペットボトルを約17本、500ミリリットルのペットボトルで約66本を収納できる容量になる。
屋外でも運びやすいよう大型タイヤを搭載するほか、手元にかかる負担を低減した水平ロングハンドルも備え、移動のしやすさにも配慮した。天板は約100キログラムの荷重に耐えられるため、サイドテーブルや椅子としても使える。
アイリスの新型クーラーボックスは4万円超の価格である一方、山善が4月に発売したポータブル冷蔵庫は、25リットルタイプで3万円を切る価格設定。AC電源や車のシガーソケット、ポータブル電源からも給電できる。
クーラーボックスと異なり、庫内の設定温度を変えられるのがポータブル冷蔵庫の利点だ。山善の新製品は、マイナス18度から20度の範囲で設定でき、冷蔵庫としても冷凍庫としても使える。
ポータブル冷蔵庫は、エコフローやブルーティなど外資系ポータブル電源メーカーが積極的に製品化し、日本市場への投入が目立つようになってきた。新興の中国ボージアールブイも9リットルと15リットルの製品を4月に発売している。
クーラーボックスの利点は電源不要な点だ。ポータブル冷蔵庫も多様な製品が登場する中、高性能化しているクーラーボックスにも注目し、使い勝手も加味しながら暑い夏を乗り切る一助にしたいものだ。