2024.07.12 【電子部品技術総合特集】若手技術者に聞く 京セラ 研究開発本部 先進マテリアルデバイス研究所 結晶応用開発部 結晶応用開発1課 係責任者  小林敏弘さん

小林さん

全く新しい光の世界を拓く

 マイクロLED向けの独自基板の開発に携わっています。マイクロLEDは通常のLEDよりも非常に小さい素子で、従来より高輝度な次世代のディスプレーやヘッドライトが実現できる光源として期待されています。

 しかし、まだ普及には至っておらず、微小なため一つ一つの光源が暗いことが課題の一つです。そこで京セラは、通常2次元構造の基板を3次元的な構造にした、全く新しいマイクロLED用の基板を開発しました。これにより、結晶欠陥を大幅に抑制し、発光効率の高い光源を作製することが可能となります。

 実験装置もない開発当初から携わってきましたが、何もないところから新しいものを生み出す難しさと同時に、未知の世界を切り開いていく研究者としての大きなやりがいを感じています。