2024.09.04 【JASIS 2024特集】東レエンジニアリングDソリューションズ 〈紙上参加〉 ジルコニア式酸素濃度計 ウエハー熱処理装置などに

最大8点まで同時測定できる酸素濃度計「MS-500」

 東レエンジニアリングDソリューションズは、半導体装置分野向けに計測分析装置をラインアップしている。

 ジルコニア式酸素濃度計は半導体製造でウエハーの熱処理をする際に装置内の酸素濃度管理などで広く活用されている。同社は次世代を見据えて外部出力用として高速・リアルタイム通信を実現する「EtherCAT(イーサキャット)」規格を搭載した同濃度計「LD-600」を投入している。

 最大8点まで同時測定できる同濃度計「MS-500/MS-510」も用意する。ロードチャンバーに加え、ローダーやフープの排気部にセンサーを設置して、各所の酸素濃度を管理する多点計測に対するニーズに応える。

 半導体後工程用に超音波トランスデューサーも提供している。これはボイドや微小な亀裂を検知する非破壊検査装置用途で需要が増加している。

 高分子圧電材料の中で最も感度の高いP(VDF-TrFE)膜を使用しているのは業界でも同社のみ。製膜を自社で行い、周波数や焦点距離など顧客の細かな要望に沿って対応できるのが強みだ。発振した超音波は音響レンズを介さず、先端から直接放出するため、ノイズの影響を受けず高い精度を確保できる。

 一方、同社は水質分析計として全有機体炭素自動分析装置(TOC計)を持ち、工場などの排水監視の分野で高い国内シェアを誇る。放流監視に加え、発生源対策、雨水監視など測定ポイントは多く、1流路や多流路専用、希釈機能付きなどをラインアップし顧客の用途に対応する。

 従来シリーズを「TOC-210シリーズ」として刷新。保守メンテナンス性などを向上させており、受注を開始している。