2024.09.18 【自動化・省人化に寄与する産業機器/部品特集】三菱電機 産業用ロボット「MELFA FR PLUS」、制御性能を大幅改善

MELFA FR PLUS

 三菱電機のFAシステム事業部は、〝Automating the World〟をスローガンに、顧客の事業のさまざまな課題に取り組み、最適なソリューションを提供している。その一つが産業用ロボットである。

 主力製品として組み立てや加工などの用途に高度な自動化を実現し、生産性の向上に貢献する産業用ロボット「MELFA FRシリーズ」を市場に投入している。

 MELFA FRシリーズは、今まで自動化が難しかった作業を簡単に実現する「次世代知能化機能」、次世代のものづくりを支える「FA-IT連携機能」、高い安全性によって人とともに働くこと可能にした「安全・人協働用途」の三つの柱で顧客の自動化・省人化ニーズに対応する。

 このほど、制御性能を大幅に改善し、高速・高精度を実現する新制御〝MELFA High Drive〟を搭載した「MELFA FR PLUS」の販売を発表、順次市場へ投入する。

 主に三つの特長があげられる。まず、整定時間を短縮することでサイクルタイムを最大30%改善した。振動制御アルゴリズムを適用し、位置決め時の残留振動を制御、目標位置にピタッと止まる動作を実現する。新制御に切り替えるだけで、位置決め時間を10~30%短縮する。

 また、独自の制御で軌跡精度を最大80%改善する。シーリングや加工で軌跡精度が重視される作業品質を向上する上、動作速度を変更しても軌跡変化が小さいためティーチング作業が容易となる。

 ロボット動作範囲において、作業レイアウト変更時に発生する速度や精度のバラツキを改善。レイアウトの検討時間や立ち上げ時間を大幅に短縮する。

 従来の制御では、高速・高精度を重視すると動作範囲が限定されていた。新制御では、ロボットの設置場所によらず、幅広い動作範囲で安定した精度を出せるため柔軟なレイアウト設計が可能となる。