2025.02.06 富士フイルムHD、4~12月連結は売上高など最高
富士フイルムホールディングスの2025年3月期第3四半期(24年4~12月)連結決算は、半導体材料などのエレクトロニクスとデジタルカメラなどのイメージングが好調で売上高が前年同期比8.0%増となった。営業利益もヘルスケアの減少を好調事業で補い同9.0%増。売上高、営業利益、最終利益は過去最高を更新した。
10~12月のエレクトロニクスは、先端半導体材料や有機EL向け材料が好調に推移し大幅な増収・営業増益となった。イメージングも高付加価値製品が好調なインスタントカメラや、デジタルカメラが中国などで好調に推移し大幅な増収・営業増益だった。デジタル化の需要が旺盛なビジネス分野も堅調で、国内・欧米向け複合機や欧米向けデジタルプリンターが伸びた。
注力するヘルスケアは、メディカルシステムで中国向け医療機器の販売が苦戦し減収。営業利益もバイオ医薬品開発製造受託(CDMO)の米テキサス拠点での強化費やデンマークの新規プラント稼働に伴う費用増などで大幅減益となった。
通期業績見通しは全体での変更はない。セグメント別ではヘルスケアの売上高・営業利益を引き下げ、イメージングの売上高・営業利益を引き上げるとともに、エレクトロニクスの営業利益を引き上げた。
会見した後藤禎一社長・CEOは「足元の状況を見て全体計画は据え置くが、売り上げ、営業利益、最終利益とも過去最高の更新を目指す」と述べた。