2025.02.07 シャープ、4~12月連結はブランド事業全て増収
シャープの2025年3月期第3四半期(24年4~12月)連結決算は売上高が減収となったものの、ブランド事業の営業利益は「円安の影響を打ち返し、全セグメントで増益となった」(沖津雅浩代表取締役社長執行役員兼CEO)。また同事業の売上高も3セグメント全て増収となり、前年同期を上回った。
経常利益・最終利益は為替差損、アセットライト化に伴う減損損失・事業構造改革費用の計上でマイナスとなっている。
テレビ/通信事業を担うユニバーサルネットワークは「AQUOS sense9など新製品が好調で大幅増収となったほか、テレビも海外でコスト競争力の強いモデルが好調、国内も付加価値モデルが堅調で国内外とも増収になった」(沖津社長)と手応えを感じている。
通信事業で特許に関わる一時的なライセンス収入があったこと、さらに売り上げ増やテレビの付加価値モデルの健闘などで、営業利益は大幅増となった。
デバイス事業では、エレクトロニックデバイスでセンサーモジュールの顧客需要の変動があったため減収となった。ディスプレイデバイス事業ではPC・タブレット向けパネルが伸長し増収。構造改革効果で営業損失は大幅に改善している。
「(本社工場の売却など)アセットライト化は2024年度中にめどをつけ、ブランド事業にシフトして25年度の成長に向けた基盤を固めたい」(沖津社長)と話す。
通期連結業績見通しは売上高・営業利益を上方修正、経常利益を下方修正した。最終利益は現時点で非公表だが、黒字を見込む。