2025.02.21 【省エネ大賞特集】東芝ライフスタイルのルームエアコン「大清快」U-DRシリーズ 製品・ビジネスモデル部門 省エネルギーセンター会長賞
大清快U-DRシリーズ
圧縮機など3つを改善
高い省エネ性と快適性両立
東芝ライフスタイルの主力ルームエアコン「大清快」の最上位モデルU-DRシリーズ(RAS-U402/562/632DR)が2024年度省エネ大賞の「製品・ビジネスモデル部門」で省エネルギーセンター会長賞を受賞した。大清快シリーズが省エネ大賞を受賞したのは08年度以来16年ぶり。高い省エネ性だけでなく、節電しながら快適性を高める技術が評価された。
U-DRシリーズは、消費電力量の8割以上の構成を占める、「圧縮機」や空気を冷やしたり暖めたりする「熱交換器」、エネルギー効率を高める「回路・制御」の三つの改善に取り組んだ。
圧縮機では、モーター部をはじめ機構部分の損失を抑えて効率化。熱交換器は3種類の異なる径の管を組み合わせた構造を採用し、従来機比で16%効率化を図った。
これに細かい回路制御を加えることで、通年エネルギー消費効率(APF)を同26.2%改善している。
節電しながら快適性を高める技術では、部屋をゆっくり冷やしながら消費電力を抑える「弱冷房」機能を新たに搭載した。
これにより、通常の冷房と比べて立ち上がりの消費電力量を50%削減できる。
本体には高精度に物体検知ができるレーダーを業界で初めて搭載。室内にいる人の位置をリアルタイムで検知しながら風を当てる制御を開発した。
「節電冷房/節電暖房」モードを使えば、通常より控えめの運転でも人に風を当て続けて冷暖房効果を維持できる。
吹き出し口から出る風を感じにくい「無風感空調」も大きな特長だ。室内機吹き出し口に搭載した「無風感ルーバー」により、気流を拡散し、風が当たる不快感を軽減した。
これにより、長時間のエアコン使用時にも快適に過ごせる。
エアコン事業部企画部商品企画担当の大石剛久参事は「16年に中国マイディアグループ(美的集団)の傘下に入り、連携して開発を進めてきた。双方の技術を合わせ、快適性を損なわずに省エネ性を高めることができた」と話す。
今後は小型化と省エネ性能の両立に向けた開発に取り組む計画で、日本市場が求める節電と快適性の需要に応えた製品の投入を目指していく。