2025.02.27 【複合機&プリンターソリューション特集】エプソン販売 スマートチャージ 中速機帯加え品ぞろえ強化 アカデミックプランが好調

LM-C400

 エプソン販売は、プリントやコピーの使用状況に合わせてプランや機器を選べる「エプソンのスマートチャージ」の製品ラインアップを拡充、販売も堅調に推移している。「以前から好評の高速機帯、低速機帯に中速機帯を加え、ラインアップを強化した。中速機帯は、垂直立ち上げが実現している」と、PオフィスMD部の手戸佑介Pオフィス企画課課長は話す。

 エプソンのスマートチャージは、高速機帯のの「LXシリーズ」、中速機帯の「LMシリーズ」、低速機帯の「PXシリーズ」をラインアップしている。

 LMシリーズでは、昨年5月にA4カラーラインインクジェット複合機「LM-C400」を投入し、好評だ。ラインヘッドを搭載し、印刷速度40枚/分の高い生産性を実現、圧倒的な低消費電力とCO₂排出量削減など優れた環境性能を特徴としている。A3複合機の高生産性はそのままに、幅465ミリメートル、奥行き517ミリメートルのコンパクト化を図った製品だ。

 PXシリーズも、A3カラーインクジェット複合機/プリンターの新製品としてプリント、コピー、スキャン、ファクスの基本機能を備えた「PX-M8000FX」など、ラインアップを拡充。新しい本体デザインの採用やさらなる低消費電力の実現で、ストレスフリーな働き方、環境負荷低減をサポートする。

 さらにLXシリーズでは、初のリファービッシュモデル「LX-10000R」を投入した。同社独自のインクジェット方式のHeat-Free Technologyの低消費電力化、脱炭素化を実現。また、同時に開始したインク容器循環プログラムにより、資源循環へのさらなる貢献を目指している。

 エプソンのスマートチャージを文教市場向けに展開している「アカデミックプラン」が好調だ。「全国各自治体の教育委員会とも連携を密にし、学校現場の働き方改善を提案している。印刷渋滞の解消、生徒の学びの向上にもつながっている」と手戸課長は話す。クラウドとの連携や印刷工程の見える化など教育現場の要望を柔軟に取り入れた提案を行っている。これに加え、インクジェットの良さである省電力など環境性能を訴求、好評を得ている。

 現在、全国の公立の小・中学校の4分の1にアカデミックプランが導入されている。「2025年度も引き続きアカデミックプランに注力するとともに、自治体向けには、自治体DX(デジタルトランスフォーメーション)、防災、環境面から訴求に力を入れる。省電力のため、ポータブル電源でも稼働でき、BCP(事業継続計画)の観点からも自治体からの引合いが強い」と話す。

 環境、BCP面で医療現場からの需要も拡大している。

 オフィス市場戦略では、オフィスで最も需要の多い中速機帯のA3カラーインクジェット複合機で、攻勢をかける。「低消費電力、省資源化などオフィスでの環境価値を訴求」し、パートナーとも連携、出力環境アセスメントサービスにも力を入れている。