2025.03.27 家電をまとめて操作 エディオンがスマートアプリ提供へ
4月1日からのアプリ提供に先駆けて、27日に発表会を行った。
家電量販店大手のエディオンは27日、複数の国内主要メーカーの家電をまとめて操作できる「エディオンスマートアプリ」を4月1日から提供すると発表した。家電のエラーを検知した際にはアプリで保証の残り期間や修理の受付窓口に誘導できる。新アプリを弾みに、インターネット経由で操作できるスマート家電の普及を促したい考えだ。
対応する家電は、エアコン、洗濯機、冷蔵庫、高効率給湯器のエコキュート、空気清浄機、炊飯器の6品目。メーカーとしては、シャープ、ダイキン工業、東芝、パナソニック、日立製作所、三菱電機が協力した。
具体的には、エディオンアプリで会員登録を行った後に、Wi-Fi環境下でつなげたいIoT家電のメーカーアプリを設定。これにより、アプリをその都度選んで操作しなくても、アプリ内で一括管理できるようになる。
機能は、家電の遠隔操作にとどまらず、接続した家電のエラーを検知するとアプリに通知が来る。エディオンの会員サイトに遷移して家電の保証の残り期間を確認できるほか、家電修理サイトに移って電話やウェブから修理を依頼することも可能だ。
アプリの利用を促すため、スマートアプリのサポートサイトも開設し、メーカー別接続マニュアルなどをまとめて閲覧できるようにする。
自身でIoT家電の設定が困難な顧客のニーズにも対応し、サービススタッフが顧客宅に訪問。家電とスマホを接続する設定からアプリの操作説明まで一貫支援するサービスも、税込み1万2650円で利用できる。
現状はアプリへの通知のみだが、アプリ利用者以外の第三者にも家電の利用状況などを通知するサービスの実装も検討。高齢者の見守りなどへの活用を視野に入れているという。
エディオン横浜西口本店(横浜市西区)で、開いた記者説明会で、同社執行役員商品企画統括部の安倍寛統括部長は「スマートアプリやIoT家電を通じて社会を見守る活動になればと思い開発した」と、新アプリに込めた思いを強調した。
新規事業推進部新規事業課の野口雅史課長は「スマート家電の接続推進の力になれば」と、アプリをきっかけにスマート家電を広めることに意欲を示した。
同社のアプリとメーカーのクラウド接続は、スマートホーム対応機器の連携に必要な通信規格の推進団体エコーネットコンソーシアムが提案する機器操作の仕組み「ECHONET Lite Web API」を活用しており、4月には同コンソーシアム会員となる予定。
今後、同社の家電ブランド「e angle(イーアングル)」でも、アプリに対応する家電を開発する計画だ。
さらに接続機器の種類や機能などを増やす構えで、2025年度の実績で10万機器の接続を目指す。こうした展開を、成長が見込まれる高付加価値のスマート家電市場の拡大につなげたい考えだ。