2025.04.22 AIと対話し塗り絵作り 子どもの知育支援アプリが都内のベンチャーから登場
AIで塗り絵を作る「AIぬりえ」
生き物や自然への興味を育む多彩な教育サービスを展開するズカンドットコム(東京都千代田区)は22日、AI(人工知能)を活用した塗り絵生成アプリ「AIぬりえ」の提供を始めた。簡単なキーワードを選ぶだけで、その言葉を反映した塗り絵が生成できる。子どもの可能性を広げる新たな知育アプリとして注目を集めそうだ。
今回のアプリはAIと対話しながら塗り絵作りを体験できるツールで、米アップルの「iPhone」と「iPad」向けを用意した。
「宇宙を冒険するネコ」「虹の上を走るユニコーン」といった自由な発想を、対象年齢や文化的背景に合わせて線画のイラストへ変換してくれる。言葉の入力が難しい子どもでも楽しめるよう、「何が(名詞)」「どうしている(動詞)」という項目を選ぶだけで、世界に1つだけの原画を作れるようにした。
子どもたちが入力したキーワードを視覚的に理解できるよう、ピクトグラム(絵文字)風のアイコンを組み合わせた形で表示することも特徴。AIがそのキーワードの意味を理解し、対応した親しみやすいアイコンを出してくれる。キーワードは用意されたものだけでなく、自由に入力することも可能だ。
安全性に配慮したことも売り。入力されたキーワードは画像生成が始まる前に、AIで不適切な言葉が含まれていないかをチェックし、必要に応じてフィルタリングや表現の変更が行われるという。
基盤となる画像生成AIが持つ高度なコンテンツフィルター機能も取り入れた。不適切な画像やキャラクターなどの権利侵害につながる画像の生成を未然に防ぐ仕組みだ。
現在は全機能が無料で、制限無く利用可能。将来的には、塗り絵生成機能のサブスクリプション(定額課金)モデルを導入。「Android(アンドロイド)」版も予定している。生成された塗り絵をプリンターで印刷し、紙の上で色を塗って楽しむこともできる。
同社は、投稿型のウェブ図鑑サービスや魚の写真をAIで判定するアプリなどを手掛けるベンチャー。塗り絵アプリを通じ、子どもたちが創造力や好奇心を育める環境づくりを後押ししたい考えだ。