2025.04.24 ソフトバンクが国内初、5GにHPUE導入 端末高出力化で安定通信

 ソフトバンクは、高速通信規格5Gサービスで、国内で初めてHPUE(高出力端末)を導入したと発表した。基地局から離れた場所でも安定した上り通信を実現し、サービスエリアを拡大できる。

 HPUE(High Power User Equipment)は、ホームルーターやスマートフォンなどの端末の送信電力を高出力化する技術。

 ソフトバンクはホームルーター「Airターミナル6」を対象に、4月中旬から順次ソフトウエアアップデートを実施しHPUEを導入する。最大送信電力は従来の23dBm(200mW)から、26~29dBm(400~800mW)に向上。サービスエリアの端など電波が届きにくい場所でも、安定した上り通信が利用できるようになる。

 5Gサービスで使われる高周波数帯の電波は、高速・大容量通信が可能である一方、空間や遮蔽(しゃへい)物による減衰が大きく、基地局から離れた場所では上り通信の不安定や通信速度の低下といった課題があった。こうした課題を受け2024年9月には電波関連法令の整備が行われ、5Gサービス端末を高出力化するHPUEの導入が可能となった経緯がある。

 ソフトバンクは、スマートフォンやタブレットなどにもHPUEの導入を拡大する方針。