2025.05.22 シャープが25~27年度新中計を策定 「構造改革」から「再成長」へ 27年度、営業利益800億円目指す
シャープは、2025年度から27年度にかけての新中期経営計画を策定した。新しい3カ年を「構造改革」から「再成長」への局面と位置付け、27年度に営業利益800億円(24年度273億円)、成長をけん引するブランド事業の営業利益率7%(同5.5%)に挑戦する。
24年度はアセットライト化を進めるデバイス事業の減収により全体では減収だったが、強化を図るブランド事業は2桁の増収・営業増益を達成した。
12日の決算・中計説明会で、沖津雅浩代表取締役社長執行役員CEOは「24年度はブランド事業に集中した事業構造の確立が着実に進展した」と総括。「(ブランド事業では)低収益事業の構造改革も実行し、成長への布石を複数打ち、再成長に向けた確かな基盤構築が進んでいる」とした。
デバイス事業のアセットライト化を当初の想定通り、着実に実行した。ディスプレイデバイス事業ではグリーンフロント堺の主要資産の売却が完了したほか、中小型ディスプレイ事業の主要工場である亀山第2工場を鴻海へ26年8月までに譲渡する具体的な協議が進行中だ。
創業精神にこだわる
新たな中計では、改めて創業の精神である「経営理念」「経営信条(誠意と創意)」に立ち返り、〝シャープらしさ〟を根幹とした事業活動を進める。
他社がまねをする独創的な商... (つづく)