2025.07.08 AIで購買行動を分析 買い物支援アプリ企業から新機能登場

これまで取得が難しかった「全流通横断型の購買データ」の取得と分析を可能にする

活用の例:自社商品を購入したことがないユーザーを特定し、リワード広告で効果的にアプローチすることができる活用の例:自社商品を購入したことがないユーザーを特定し、リワード広告で効果的にアプローチすることができる

 買い物のサポートアプリ「クラシルリワード」を運営するdely(デリー)は、新機能「AIレシート」を発表した。購買データを精緻に分析し、流通や業態を横断した購買行動の可視化を実現する。

 クラシルリワードから提供するAIレシートは、同アプリ利用者がスマートフォンで撮影しアップロードするレシートを対象に、OCR(光学文字認識)とAI(人工知能)で解析する機能。「誰がどこで何を買ったか」をブランド単位で抽出・分析する。

 6月に発表したAIレシート分析基盤を活用し、220万MAU(マンスリー・アクティブ・ユーザー)を超える購買データを基に、深度が深いマーケティング分析やターゲットを絞った販売促進活動を後押しする。

 そこで得られた情報を生かして自社商品を購入したことがないユーザーを特定。その顧客に「リワード(報酬)広告」で効果的に接触し、新規獲得を狙うことなどができる。

 POS(販売時点情報管理)データや特定流通の会員データでは、メーカーの施策効果を「特定の流通内の売上高」でしか評価できず、競合流通の動向や施策後の継続購買などの状況は把握しづらかった。レシートを活用する従来型のマーケティングでは、特定チェーンのPOSデータや特定カテゴリー内の購買履歴など、限られた範囲の分析しか行えなかった。