2025.08.01 【インダクター特集】サガミエレク パワーインダクターなど新製品開発

QEM6242B

 サガミエレクは、車載用インダクターの製品ラインアップを充実させている。デジタルアンプ用をはじめ、ECU用のパワーインダクター、電動化に対応したDC-DCコンバータートランスなど相次いで新製品を開発、投入している。

 同社は、高信頼性パワーインダクターの新製品として、メタルタイプパワーインダクター「CVK2522Hシリーズ」(リード型)を開発、サンプル対応開始している。同製品は同社のメタルタイプパワーインダクター製品群の中でも最大級のサイズの製品で、同タイプのフェライト製品と比べ定格電流を2倍以上に向上させた。1.0μ~15μHのラインアップをそろえる。AEC-Q200対応品。

 CVK2522Hの特長は、金属磁性材料を使用して大電流化を実現。平角線を採用し、低抵抗・大電流仕様。環境温度によって直流重畳特性の変化が少ない。使用温度範囲はマイナス40~プラス150度(自己発熱を含む)。主な用途は、車載ECU、車載大電流DC-DCコンバーター、車載BMS・充電器、各種産業用電源など。

 さらに、バラントランス「QEM6242B(仮品番)」を開発中。外形サイズ6.5(端子含む)×6.2×4.4ミリメートルで、同サイズスタンダードの既ランドパターンの使用可。今年秋のリリースを予定。

 車載用DC-DCコンバータートランス「VER9012V」(W10.0×D14.8×H12.5ミリメートル)は、超高耐圧AC4000Vrmsに対応しながら約10×15ミリメートルの低実装面積を維持しつつ高インダクタンスを実現した製品。ノッポ形状とすることで、類似品(VER9060シリーズ)と比較してDCRはそのままに約5倍の高いインダクタンスを達成できる。このため、出力電圧を安定化したい、できる限りリップルを低減させたいなどのニーズに対応する。AEC-Q200対応。主な用途は、HEV/EV向けパワーコントロールユニット用電源、その他車載用絶縁電源。