2025.08.29 【ソリューションプロバイダー特集】日立ソリューションズ 森田英嗣社長
AX推進でSXに貢献
OT領域とデジタル知見融合
2024年度を最終とする中期経営計画では持続可能な社会に貢献する「サステナビリティートランスフォーメーション(SX)」を掲げ、SXを起点にデジタルトランスフォーメーション(DX)化など企業が抱える課題の解決に取り組んできた。社内ではデータドリブン経営を推進し成果につながりつつある。業績面でも最終年度は受注、売り上げ、利益とも過去最高を更新した。
25年度からスタートした新中計は30年を見据え、引き続きSXを推進しながら社会や顧客に価値を提供していく。当社がSI(システム構築)で培ってきた知見を生かしながらデジタルサービスへシフトさせるとともに、顧客の経営や業務の課題解決に向け上流から支援できるようにする。日立グループが持つOT(運用制御技術)との連携も加速させる。
デジタルサービスの強化では、米ベンチャーキャピタルやスタートアップとの協業、海外の先端商材をいち早く日本市場に投入するリエゾン(橋渡し)活動を継続するほか、新たなサービス事業を立ち上げる。自社サービスの創出が命題で、新サービスの企画から事業化までをスタッフ部門も含めて伴走する仕組みを構築。現在5チームが活動を進めている。他社との連携も開始した。
OT領域では産業や社会インフラ支援などを行う日立のコネクティブインダストリーズセクターとの連携も本格化。ビルや工場などのOT領域と当社のデジタルの知見を組み合わせる。OTのセキュリティーが必須になるため「OTセキュリティ推進センタ」を4月に新設し対応を始めた。
今後はAIの活用も鍵になることから、新たに「DX by AX toward SX」を掲げた。「AX(AIトランスフォーメーション)を進めることで社会とお客さまと自社のDXを加速させSXに貢献する」という思いを込めた。AIを使い、ソリューション高度化、社内業務効率化、開発業務効率化、リスク管理・ガバナンスの4分野を進めていく。
現在、リエゾン活動から発掘したAIエージェント作成支援ソリューションの導入を増やしているほか、開発業務にもAIを適用。業務効率化では生成AI活用支援サイトを立ち上げ、全社員での活用に向け取り組んでいる。生成AIを業務に活用した事例を募集する「AIチャレンジ100」も開催し、予選には1000件以上の応募があった。9月に決勝を行う。
グローバル事業も拡大させる。マイクロソフトのERP「ダイナミクス」を軸に、クラウドやAI、マネージドサービスへと領域を拡大する。当社はグローバルで一体運営ができ、国や地域をまたいでワンストップでシステム支援ができる。日立グループとの連携を強化し海外の成長も目指す。